地窓って?
3列の窓の 一番下の床に接している窓(外側に格子がある窓)を地窓と言います。
引き戸のように見えますが 真ん中の窓とは繋がっていないません。地窓だけ開け閉めできます。
歴史的検証 日本の窓の歴史 |
プロジェクトが始まった初期に 色々な理論を本やネットで調べました。今回は「日本の窓の歴史」について調べました。調べたことを 下に書きます。 |
窓の歴史
古来より日本には 2つのタイプの窓がありました。
1つは 蔀(しとみ)と呼ばれている窓。上半分を跳ね上げて使う窓。
もう一つは「地窓」とか「引き戸」とか呼ばれている窓。 横に引いて開ける窓。下の方の床から開いているタイプの窓。
最初の写真の幼稚園の地窓のように 下の方だけ開けられるタイプの地窓もある。
蔀(しとみ)と地窓(引き戸)どちらが涼しい
吉田兼好は鎌倉時代に書いた「徒然草」の中で 日本の住宅の構造について述べています。
●住宅は夏向きに設計するのが良い(日本は湿度が高いので)
●蔀(しとみ)より地窓(引き戸)の方が良い
吉田兼好のこの意見で、日本の住宅は夏向きに、そして窓は下から開くタイプになっていった。
吉田兼好の意見の補足説明
和室で畳に座って生活する場合は 下から開いている 地窓や引き戸タイプの窓が 風を受けるのに有利です。部屋の低いところに風が吹きます。
欧米等 椅子に座って生活する文化のところは 普通の窓(ウインドウ)で十分涼しい。
明らかになった問題点
①畳に座って生活する場合は 地窓は普通の窓より涼しい(部屋の低いところに風が吹く)
②大人に比べると身長の低い幼児には、地窓は普通の窓より涼しい(部屋の低いところに風が吹く)
改善ポイント
幼稚園の保育室に地窓
保育室を新築した時 それまで少し暑かったB棟の わかば組、すみれ組、ふじ組、きく組の保育室には 地窓を2基づつ設置しました。すごく涼しくなりました。