第3話 危険な遊具 安全な遊具

パリ郊外のチアール幼稚園には遊具がほとんど有りませんでした。園児がケガをするたびに 遊具を撤去していたら ほとんど無くなってしまったそうです。

ヨーロッパ研修から帰ってから 遊具の基本的な安全性能を徹底的に研究しました。

浄福寺幼稚園の遊具の安全基準をつくることに致しました。

  

A. 浄福寺幼稚園 遊具の安全基準

自然なものからの遊具は安全

人間は古来より自然の中で山の中を駆けずり回って遊んで来た。

自然の遊びから、ジャングルジム 滑り台などの遊具が考え出された。

不自然な人工的な遊具 刺激を楽しむ遊具は 危険

回旋塔 空中シーソー 円形ブランコ

以下に詳しく説明していきます

  

B. 遊びや遊具の歴史

古代より 人類は自然の中で遊んできました。

坂すべり 木登り ツタのつるでぶらぶら・・・

自然の遊びから 遊具が生まれました

坂すべり ⇒ 滑り台

木登り  ⇒ ジャングルジム

ツタのつる⇒ ブランコ

  

C. 昭和の危険遊具

昭和 特に戦後 日本が豊かになっていく過程で、より刺激を求めて 学校、幼稚園、公園などに危険な遊具が設置されていきました。

  

1,軸を中心に回転する危険な遊具

<回旋塔>

 昭和の初期 小学校や公園によくあった遊具 

地面に足をついている人が 思いっきり回すので 上に乗っている人が落ちてしまう。

回転軸と地面が接する部分に体を挟むと大怪我になる。

  

2,軸を中心に上下に回転して動く危険な遊具

<空中シーソー>

昭和の初期 小学校に良くあった遊具

上下に激しく動きすぎて 振り落とされる

回転軸のあたに 登って 手を挟んでしまうと大怪我になる

  

D. 浄福寺幼稚園 危険な遊具を撤去

丸形ブランコを撤去

(写真は浄福寺幼稚園にあったのと 同型の遊具)

普通に乗っている限りは そんなに危険ではないが

園児が外にぶらさがって激しくこぐいで 落ちると危険。

特に振り落とされて ブランコの真下に倒れてしまうと 大怪我になる。

回転する部分に登ると 手を挟んだりして 大怪我になる。

海外研修から帰って直ぐに、撤去しました

   

E. 浄福寺幼稚園 危険な遊具を改良

1,ブランコを改良

ブランコは現在も、公園など沢山ある遊具

   

上の図1は初期のブランコ 樹木にロープを結んだだけのシンプルは遊具

ツタのつるにブラさがって遊ぶような 自然由来の遊具で そんなに危険ではなかった

しかし 特に子供は大人に比べて 足が短く頭が大きいのでトップヘビー(上が重たく下が軽い)になってしまい 後ろにのけぞって頭から落下してしまいます。

又、下が軽いと こぐのが難しい為 世界中で下記の改良をしました。

下に重りを付けた

下が重たくなり 後ろにのけぞって 落下することは少なくなりました。

又、下に重りが有るので こぎやすくなりました。

この改良(?)の結果 乗る人には 乗りやすくなりました。

しかし、ブランコは回りの人を危険にさらす かなり危険な遊具となってしまいました

乗っている人は 安全なのですが、近くを通った人に 木の板がぶつかり 顔面に当たる事故が多発してしまった。特にブランコに立って乗ると 木の板がちょうど相手の顔面にあたり 大きな怪我となることもありました。

ブランコは可愛らしいイメージは有りますが、大きくて硬い木の塊が ぶらぶら動いているのは かなり危険です。

  

浄福寺幼稚園ではブランコの改良 というより 元のシンプルなブランコに戻しました。

ブランコを撤去して、ターザンロープを取り付けて 安全な遊具となりました。

ターザン・ロープ▶

ロープ・ぐるぐる▶

 

2,つるつるお山を改良(安全なバージョンに買い直し)

ツルツルお山 昭和後期に学研が開発した 名品の遊具です。

登るのを挑戦したり 中で遊んだり とても人気があります。

この「つるつるお山」 正式には「つるつるお山バージョン2」です。

   

上の写真は最初買った「つるつるお山バージョン1」です

上の写真のように 鼻があり 下に大きな丸い穴(口)と上に小さな穴が2つ(目)開いていました。

目の小さな穴から 中から手をだしていて 上から園児がすべって来て 手が痛かったっていう小さな怪我がありました。

販売元の会社に問い合わせてみると 全国で数件、手の骨折事故があったそうです。

「今は目の穴をなくした つるつるお山バージョン2を販売しています」との説明がありました。

当時数十万円した遊具でしたが つるつるお山1 から ツルツルお山2に 買い換えました。

その後30年ほど ケガも無く子どもたちに 人気の遊具となりました。

  

裏庭で遊びたい^^▶

かくれんぼ 年少組▶

  

F. 昔から遊んでいる 安全な遊具

ジャングルジム 「木登り」を由来とする遊具

ジャングルジム 年少組▶

ジャングルジムからの眺め▶

  

すべり台 「坂すべり」を由来とする遊具

初めての裏庭 年少組▶

裏庭探検 2歳児いちご組▶

  

ロケット滑り台 (ジャングルジムとすべり台を兼ね合わせた総合遊具)

「木登り」と「坂すべり」を由来とする遊具

ロケット滑り台 年少組▶

こおり鬼▶

最高の景色▶

  

うんてい(枝から枝に飛び移る・木登りを由来とする遊具)

うんてい 年少組2▶

うんてい▶

  

土管 昭和の初期には公園によくあった (山登り・坂すべりを由来とする遊具)  中をくぐるのも楽し^^

裏庭土管 年長組▶

裏庭の土管で遊ぼ▶

  

タイヤ 凸凹山歩きを由来とする遊具

裏庭タイヤ▶

2歳児いちご組 裏庭を散策▶

  

鉄棒 木登りを由来とする遊具 自分で軸をもとに回転してスリルを味わえる 何故か女の子に人気の遊具

おしゃべり鉄棒▶

年少組 鉄棒▶

  

子どもの家

ままごと遊びの 基地

こどもの家▶

オオカミさんのお家▶

  

G. 自然も遊具  

自然と遊ぶのも 安全で 楽し^^ 楽し^^

  

雨がやんだら 水たまりをジャンプ

雨がやんだら▶

水たまり 年少組▶

  

泥んこ遊びは 楽し^^ 楽し^^

水たまり 年長組▶

泥んこ遊び▶

  

花の髪飾りを作ろう^^

花かんむり▶

裏庭お散歩して見つけた▶

  

チョウチョを発見 急げ~~~~

虫捕りに夢中▶

虫捕り特攻チーム▶

お散歩&虫捕り▶

  

みんなで富士山を作ろう^^

  

←第2話 第3話 第4話→

  

海外教育事情視察記 目次ページ