快適な生活をしながら 健康でいよう 第1話 汗腺の数

第1話 汗腺の数

最近 汗腺の数が減少して 汗が効果的にかけずに 体調を崩したり 熱中症になるケースが増えています。

何故 汗腺の数が減少しているのでしょうか?

又、汗腺の減少を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?

  

<汗腺の種類>

汗腺は汗を出す「能動汗腺」と汗を出さない「不能汗腺」に分けられます。今回は 汗を出す「能動汗腺」の数の減少について扱います。

    

<エアコンと汗腺の数>

能動汗腺の数は 4歳位(幼児期)までに決まってしまいます。汗をかかないと能動汗腺が発達しません。

エアコンが普及した現在、今の子どもは 昔に比べて 能動汗腺の数が半分くらいに減っているというデーターもあるみたいです。

  

<汗腺の減少とエアコンの関係>

能動汗腺の数を維持するためにはエアコンは出来る限り使わない方がいいのでしょうか?

  

<考え方1> エアコンは出来るだけ使わないよう我慢する

幼児期にエアコンを使いすぎると 汗をかかないので 能動汗腺の数がすくなくなってしまいます。「エアコンは出来るだけ使わない生活が望ましい」という考え方。

考え方2 暑く成ればエアコンを積極的に使う

猛暑の中 エアコンを使わないと 熱中症とかの危険もあします。そもそも、今の学校や個人宅の環境で エアコン無しで生活するのは 難しい。夏はエアコンの使用を前提に生活しようという考え方。

  

浄福寺幼稚園の考え方

<汗をかいて、涼しく快適な生活をしながら汗腺の数を多く保つ>

鎌倉時代より工夫してきた 建築方法 最新の方法を 屈指して涼しい建物を建築する。暑くなったら 窓 を開けて風を取り込み 汗をかいて気化熱ですずしくなる。汗を多くかくので、結果として能動汗腺の数も多くなる。異常に暑くなればエアコンを使用する。

  

第1章 涼しい保育室を建築する

鎌倉時代より工夫してきた 伝統的建築方法 最新の方法を 屈指して涼しい保育室で園生活をおくる。

  

① 建物に太陽光を当てない

上の写真は幼稚園の教室とホールです。総ての教室の前は大きな木陰となっています。建物の壁にも直射日光が当たらないので、壁の温度は熱くなりません。

  

上の写真は大屋根(屋根+ひさし)で保育室の壁や周辺に直射日光が当たらない工夫をしています。

  

② 建物に太陽光を入れない

上の写真は 窓にルーバーを設置しました。直射日光を部屋の中に入れない装置です。

  

内側から見たところです。 ルーバーの羽根の角度を調節できます。右の窓は 朝の高度が低い太陽除けのルーバーの角度。左の窓が昼の高度の高い太陽除けのルーバーの角度。

  

③ 建物に風を入れる

保育室には多くの窓を設置しています。

上から高窓、欄間(らんま)、普通の窓、地窓

  

  

第2章 夏に暑いと感じたら

   

① 窓を開けて風を取り込み、汗をかき気化熱で涼しくする(汗腺の数も多く保てる)

保育室に風が入ると涼しく感じます。汗をかくので 汗腺の数も多く保てます。

一番下の窓を「地窓」と言います。 子どもは大人に比べて身長が低いので、地窓は特に涼しいです

  

風が吹くと涼しく感じるメカニズムは下記を参照

うちわで扇げば 何故涼しい?

  

② それでも暑い時は エアコンのスイッチを入れる

  

③ 夜間に建物内部を冷やし、翌朝を涼しく迎える

5月~10月は 一番上の「高窓」と2番目の「欄間(らんま)」を24時間開けたままにしています。

昼間は暖かい空気を逃がして 室温の上昇を防ぐことが出来ます。

夜中は欄間が開いているので、外の冷たい空気を室内に取り込む事が出来ます。 

夜の間に部屋の中の気温や 天井、壁、床の表面の温度が下がり、朝に室温を涼しくスタートすることが出来ます。

下記も参照して下さい↓

欄間(らんま)は いいね!

  

おわりに一言

西暦2000年から幼稚園を涼しくするプロジェクトが始まりました。幼稚園も随分涼しくなりました。 プロジェクトが始まって間もなく、 涼しくするだけでなく、「汗腺の数」や「紫外線」の問題も 同時に解決しなければならないと考えてきました。

温暖化が益々進んできていますが、こんな時こそ「汗腺の数」を昔の人間並みに戻して、温暖化に適した健康な体を維持する必要があると思います。

また、将来 例えば高校のクラブ活動レベルの 体育系(サッカー・野球・バスケットボールなど)のスポーツの選手を目指すのであれば 汗を人並みにかけることは重要な事と思います。

また、将来どんなお仕事についても 汗を人並みにかけることは重要な事と思います。

  

広い園庭・1階建の園舎▶

幼稚園を涼しくするプロジェクト▶

  

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